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CREATIVE

【A面】 美しく使いやすいインタラクティブ動画制作サービス Spotfulとは / g&h 松山仁さん インタビュー

今回は弊ブログの「Track #1:ZEEBRA「俺は東京生まれ HIP HOP育ち」- 脳を揺さぶるパンチラインの秘密」を読んでいただいた方から取材の逆オファーをいただき本記事を書かせていただいております。
そんな逆オファーをしてくださったインタラクティブ動画制作サービスを提供するg&hの松山仁さんのインタビュー。今回は特別企画としてA面(本記事)でSpotfulという動画制作サービスについてのお話を公孫が、B面(次回記事)では松山さんご自身のことやHIP HOPについて冨田がそれぞれインタビューさせていただきました。spotful-cover

「エンタメ×テクノロジー」「エンタメ×IT」軸でサービスを拡げるg&h

──まずはじめに松山さんご自身の自己紹介、g&hの事業についてお伺いさせてください。
元々僕は新卒でインテリジェンス(現 パーソナルキャリア)に入って求人広告の営業を三年間やっていました。それからインテリジェンスを退職して会社を立ち上げ、DJをやっていた経験からイベント事業などをやっていました。彼(近くで業務中のタイチさんを指さして)と一緒に会社を立ち上げたのですが、彼はバックグラウンドがダンサーで僕はDJなので、アーティストのために何かできるサービスはないかな、といった感じでイベント事業の次に「getstage」というサービスを立ち上げました。

たしか当時女の子にフラれて、フラれ休暇みたいなものを取って図書館に行った時に、“海外のビジネスチャンスを発見する”というような本を見つけ、そこでパフォーマンスするアーティストをオンライン上でブッキングするサービスが紹介されていたんです。それを見た時に「これできるじゃん」と思って、当時やっていたイベント事業などを全部辞めてネット事業の方にシフトしようと、2人でモックやWebサービスの概要みたいなのを作って始めました。ミュージシャン、DJ、ダンサーたちと、その人たちを探すクライアント、オーガナイザーを結ぶマッチングプラットフォームのようなサービスです。「stage」を「get」するという意味でgetstageというサービス名をつけました。わかりやすい言い方をするとアーティストの求人サイトみたいなことができればいいなと思っていました。「パーティをやるのでDJを募集しています」という仕事が掲載してあって、DJはそれを見て応募し、マッチングすれば成立する仕組みです。クラウドソーシングにも近いかもしれませんね。

──それをゼロイチから始められたんですか?
ゼロイチです!超大変でしたけどね。

──そこから色々なサービスに手を出していくという形だったんですか?
手を出すと言うか、いきなりサービスを開始して半年くらい経つ前にマネタイズがヤバいみたいになって、、、

──それはサービスを無料でやっていたからですか?
いえ、最初はアーティストから500円課金するビジネスモデルでやっていました。でも全然上手くいかなくて、、、僕たちのサービスのコンセプトや使いやすさも含めて、アーティストが500円払う価値がないサービスを作ってしまったんだなと。そこで僕は元々BtoBの営業が得意だったので、一度BtoBの営業にシフトして企業やブランドのコンテストに参加できるようなビジネスモデルにピボットしました。

音楽やストリートカルチャーと相性の良い企業やブランドが何か催しをして、そこに参加できるというものをパッケージとして販売するモデルです。今では主流ですけど当時は若干新しかったFacebookとTwitterの投票機能を実装して、SNSの自分のタイムラインに「●●社 ▲▲音楽コンテストでDJ Aさんに投票しました」という表示がされ、それがインプレッションとなってバズが起きる事も売りの一つにしていました。

getstageは基盤として生んだサービスとしてはあるんですが、そこから少しずつ様々な音楽×動画とかちょっと親和性のあるテクノロジーを扱うようになり、途中でShuttlerockのビジネスをやったり色々やっている感じですね。今はSpotfulに集中しています。エンタメ×ITとか、エンタメ×テクノロジーみたいな領域でサービスを作ったり、海外のサービスを持ってきて日本に広めたりとか、そういう事業をやっています。

美しいインタラクティブ動画Spotful

──ではg&hのサービスの中の一つSpotfulについてご紹介いただけますでしょうか。
はい、このサービスはシンプルで、観る動画から触る動画を作ろうよというサービスになっています。Spotful

例えばPVで「あのアーティストが着てる洋服なんだっけ?」とか「このPVのロケーションドコなの?」とかそういう疑問って結構あると思うんです。それがSpotfulを活用することで解決出来ます。

実際の事例で説明しますと、このPVはアーティストのインフォメーションがチェックできたり、動画上でアーティストのツイートが見れたりします。他にはFacebookのいいね!を押せたり、アーティストのチケットやグッズも買えます。あとは音楽系プレイヤー(Spotify)にも連携していたりします。

Alessia Cara -Four Pink Walls-
cara

──これって動画ファイルに対して紐づける感じですか?それともYoutube等にアップロードした動画のURLで紐づける感じですか?
どちらでもできます!YoutubeやVimeoのURLを使う事も出来ますし、動画ファイルそのものをアップする事もできます。

──事前に少しサービスを拝見していた時に、ナノ・ユニバースさんの事例等があったかと思うのですが、実施した事例の中でSpotfulがハマる企業・業界、ハマらない企業・業界はありますか?それぞれその理由も教えてください。
そうですねー、そもそも全部がインタラクティブ化される必要は全然ないと思っているんですよ。最近動画って3Hとかって言われてHero動画とかHub、Helpとかって言われてるじゃないですか。たぶんHeroって動画だけで伝わることを前提に作られていることが多いので、むしろインタラクティブ化しない方がいいと思います。ただ中にはプラスアルファで補足説明が必要なものも結構あって動画を観て「あの服なんだろう」といった疑問が出てくるアパレル業界はすごく相性が良かったりしますね。ECとも連動しやすいし、ルックブック的に使ってもらえたりもしますね。

ナノ・ユニバース -feel in bones-feel in bones

ただインタラクティブ動画も黎明期なのでクライアントさんとブレストとかディスカッションしていって「それいいね!」みたいなことになることも多いので、何がインタラクティブ動画に適性なのか?と自分たちでも提案しながらも、日々学ばさせていただいているといった状態です。だから色んな業界の方や色んな方と話して、どういうものをインタラクティブ化していったら面白いんだっけみたいなことはまさに模索中です。本当にまだまだ出てきたばっかりなので!

──今はだいたい何社くらい実施されいているんですか?
2017年2月からスタートしたのですが今は日本でだいたい50社以上で導入していただいていますね。業界で言うとアパレル企業さんが多いです。

こうしたSpotfulを活用した動画はWebサイトやオウンドメディア、ECサイト等に設置して、広告でページ誘導してくるケースが一番多いです。あとは通常のTwitterやFacebookの投稿に「新しい動画がオープンしました」といった形でリンクを入れていただきサムネイルを表示させてご活用いただくケースも多いです。

──50社ほど導入いただいている中でアパレル業界以外にも他にもまだ別の業界はあったりしますか?
あとは旅行・観光業界が多いです!これはちょっとした海外事例なんですが、ドキュメンタリー風で自分の好きなスポットを紹介するようなものになっています。例えばどのような使い方がされているかと言うと、エピソード1みたいになっていて「旅行の風景キレイだな」、「旅行のパッケージプランはどんなものがあるの?」みたいな場合は飛行機ボタン押していただくとフライト情報や詳細が見れたり、この旅行ガイドしている人たちの情報もクリックしてもらえればとわかったりします。 あとは「移動しているこの場所はドコなの?」みたいなことも動画内のSpotをクリックしてもらえばすぐに表示させることができます。
TRAVEL BASECAMP

観光系の場合とてもキレイな土地なんだけど場所がわからないというニーズに対して、説明したくても動画の中にWikipediaみたいな情報量を詰め込むことができない。それをSpotfulを使うことでリンクさせてユーザーに見せることができるんです。

あとポイントとしては、正直このSpotがあり過ぎるとやっぱりウザいんですよ。インタラクティブ動画が普及してくると、たぶん今Spotfulで制作した動画ってあえてクリックできることを伝えるためにSpot(表示されるクリックポイント)をかませていますが、そのうちクリックしたら情報がすぐに出てくるという時代がすぐそこまで来ていると思うんです。自分がクリックすれば何かしら出てくるということがデフォルトになりそうな予感がしていて、そうなった時にユーザーは興味があればクリックすればいいし、興味なければクリックしなければいいという世界になると思うんです。

広告としてあまりプッシュされ過ぎるとウザいので、僕らのサービスって基本的に動画に溶け込んで邪魔にならない位置に置くので興味ある人だけクリックしてくださいって感じなんです。押されたSpotは計測できるので、そこでこれはちょっとプッシュしすぎたよね、自然じゃなかったよね、とか効果測定をしていけば良いと考えています。

何よりも動画ありきではあるので、動画を邪魔してほしくない。だけど動画で言い足りないことはSpotで補完してあげる。やっぱり動画というのは、Spotfulが前に出ることはなくてあくまで動画をより良くする、動画プラスアルファのインフォメーションをダサくなく伝えていくことが大事なので、それを僕はやっているという感じです。

──今たくさんお話を伺っていて気になったのですが、企業はSpotfulを活用する際の評価の仕方はどのようにされているんですか?
Spotfulの比較対象としてYoutubeのアノテーション機能があると思うのですが、アノテーションと比べると動画の中の情報をクリックするという点ではSpotfulはかなり効果を発揮します。spotful_Youtube

まあ黎明期の特権というのもあると思うのですが、必ずいくつかボタンを設置しているとクリックしてもらえます。

──それでは先ほどのお話と少し重複してしまいますが、良いインタラクティブ動画を作るポイントはクリックポイントを入れ過ぎないといことと他に何かあったりしますか?
例えば1分間の動画だったら今は3~5個くらいSpotを入れるようにしているんですが、最初はインフォメーション、イントロダクション的なSpotを見せ、最後にいくにつれて例えば最後まで見ている人は購入意向が高いんじゃないかという仮定の元、最後に購入できる商品を見せてあげるとかそうゆうやり方はありますね。これはクライアントさんのゴールや目的によって変わってくるところでもあると思いますが。あと、ずっとSpotを残しておくということも事例としてあったりします。

LE CHATEAU OF MONTREALle chateau

この事例のように動画の脇に商品アイテムがストックされて興味があったらいつでも押せる状態にしておくパターンも面白いと思っています。

──こちらも先ほど伺ったことと重複する部分ではあるのですが、制作した動画を観ててもらうためにはバナー広告などで誘引してくる、TwitterやFacebookのコンテンツとして投稿するというのが基本になるんですか?

それも一つですね。あとは今メディアとの連携を進めていて、洋服の動画を制作した時に見てもらうための置き場所ってやっぱり困るじゃないですか。そうした場合その動画を例えばファッション系メディアに置いて見せるといった仕組みを整えていますし、アプリ連携の開発も進めています。

──それでは最後にこれから日本でSpotfulを拡大していくにあたって今後の展開をお聞かせいただけますでしょうか。
インタラクティブ動画を見てもらうための導線作りを強化しています。メディア連携、アプリ連携、独自コンテンツなども準備してますね。Spotfulを通して誰でも気軽にインタラクティブ動画を作れる世界観を僕らは作っていきたいなと思っています!19807327_10209661675326772_48319173_o

執筆者紹介

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公孫 龍正
I&S BBDO
デジタルコミュニケーションデザインチーム
プランナー

国内外の化粧品ブランド、食品メーカーなど幅広いクライアントに従事。

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冨田 浩一郎
I&S BBDO
コミュニケーションデザイングループ
ヘッドラインプランナー

福岡生まれ HIPHOP育ち。ソウルミュージック研究会を経て2012年BBDO JWEST入社。2016年より現職。これまでに2016年広告電通賞、2014年ADFEST Intaractive Loutus Silver、AD Stars Film Crystal、YouTube Rewind2014 カーカテゴリーTOP2などを受賞/選出される施策のPRを担当。パンチラインではなく、ヘッドラインになるような企画を立案する、というミッションのため日夜精進しております。ただ、最近は光栄にもこんなところのリリックのお手伝いもさせて頂きました。

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