長田さん

DIGITAL

DIGIDAY記事から見る、今気になるデジタル事情 Best 3 / DIGIDAY編集長 長田真さん

このコーナーではデジタル業界の方々に自社サービスやデジタルに関わる「今アツいモノ」をBest3形式で紹介してもらいます。

第一回目は国内外のデジタルマーケティング情報を中心に発信しているメディア「DIGIDAY[日本版]」の編集長 長田さんに最近気になった記事BEST3とその背景をデジタルプランナーの木塚がお伺いしました。

早速第3位!

3位 講談社「ボンボンTV」、その華麗なる「復活劇」の軌跡:漫画編集者はなぜ ユーチューバー を志したのか?

ぼんぼん
https://digiday.jp/publishers/kodansha_bonbontv_youtuber/

記事概要:講談社がUUUMと共同運営しているYoutubeチャンネル「ボンボンTV」が企業アカウントとしてはまれにみる成功を収めている。個人チャンネルが主であるYoutuber業界でボンボンTVはある調査データでは国内15位にランクインしている。ボンボンTVは過去撤退した少年向けコミック誌「コミックボンボン」をある編集者が今の子供たちに見てもらえるフォーマット=Youtubeで復活させたメディアである。2016年3月7日に公開した「【実験】ペットボトル丸ごとグミにしてみた!」がバズ動画となったのをきっかけに、再生回数はうなぎ上りとなり人気チャネルへと成長。Youtuberの発掘にも成功している。いまやYouTubeを見ている小中学生のあいだで、「ボンボンTV」の名を知らぬものはいない。

―この記事を選ばれた理由を教えてください

数年前まで日本のレガシーなパブリッシャーのデジタル化は遅れていると言われていたのですが、最近それらの本来の力が発揮されたデジタルコンテンツが増えていると感じています。講談社が運営するボンボンTVはそれを象徴するユニークな事例だと思いました。DIGIDAY[日本版]の記事の中でも2018年の5本指にに入るくらいよく読まれた記事となっています。数年前まで、さまざまなデジタル活動は「質より量」を目的としていたところがあったけれど、コピペメディアや一部のユーザー生成コンテンツが問題視される中、改めてプロコンテンツの価値が見直されてきている。だからこそいま、レガシーパブリッシャーの勢いが出てきていると感じます。ボンボンTVはデジタルで行き場がなかった子供向けメディアが居場所を見つけた。ただ、動画で質の高いコンテンツを作り続けるには体力がいりますからね。ボンボンTVのように流れをつかむのはなかなか難しいと思います。

―確かに。毎日ネタ考えて撮影して・・・それに質も・・と考えるとYoutuberって大変ですよね・・・では2位です!

2位 個人情報でコーヒー提供、「 知るカフェ 」が欧米展開へ:米・ブラウン大学に1号店

知るカフェ

https://digiday.jp/brands/japanese-coffee-shop-will-give-free-coffee-exchange-data/

概要:日本のコーヒーチェーンである「知るカフェ(Shiru Cafe)」は、主に日本、そしてインドの大学内に21店舗を展開している。2018年初頭に初のアメリカ店舗をローンチした。そこでは、大学の教職員もしくは学生であれば、名前、生年月日、職歴をオンラインで登録することで無料のコーヒーを飲むことができる。知るカフェのビジネスモデルは、個人データを何らかの財と交換できる貨幣として扱うものだ。収益は企業スポンサーから入ってくる。彼らはサイト上で広告を出したり、カフェで主催されるイベントを通じて採用する人材を見つけようとする。今年末までに、さらにアメリカ国内の店舗を増やす予定だという。「データでコーヒーを買う」というビジネスモデルはマーケターたちからの興味を集めている。

―この記事を選ばれた理由を教えてください

データビジネスに注目が集まる中、リアルとデジタルを直接的に繋いだ、この事例は特に興味深いと思いました。また日本企業というところも注目しています。データの純度が問題となっている中、大学にフォーカスするのは頭のいいやり方ですよね。知るカフェは最近話題になりがちな個人情報の問題、透明性もクリアできているようです。たとえばEUのGDPRだと個人情報は取扱に細心の注意が必要だし、同意をデジタル上で収集するのは大変な中、カフェだと対面のコミュニケーションで完結します。

―これは横展開していきそうですか?主婦とか転職希望者とか?

どうでしょうね。誰しも考えつくことかもしれませんが、結婚とか出産などの同じライフステージにある人たちを集める場をうまく作れれば、横展開可能でしょう。今後AIの進化と普及も期待できるので、個人と企業のマッチング精度も高まるはず。そうしたら、いろいろと楽になりそうです。

―ほんとにそうですね。ではいよいよ1位です!!!

1位 従来メディアへ回帰する、ネット直販(DTC)ブランドたち:Facebook広告に嫌気

DTC

https://digiday.jp/publishers/pivot-traditional-direct-consumer-brands-sour-facebook-ads/

記事概要:アメリカのネット直販ブランド(Direct To Consumer:DTC)はこれまでマイクロターゲティングが可能なFacebookに莫大な費用を投資していたが、最近Facebookのアルゴリズムが変わった事によりCPMが大幅に上昇。Facebook以外のデジタルプラットフォームへの移行も始まっている中、従来型のメディアへ投資する企業も出てきている。DTC企業は従来型のチャネルでもデジタルチャネルと同じROIの検証のためテストを重ね検証方法を探っている。

―この記事を選ばれた理由を教えてください

デジタルシフトによって製造から販売まで一気通貫して行うDTCブランドが増えました。彼らはデジタル上で刈り取り中心にマーケティング予算を割いていたのですが、最近テレビCMやリアル店舗などの従来のプロモーションを始めていることに新しさと面白味を感じました。

―記事タイトルから最近言われているFacebook離れの問題かと思いました。

いえいえ、Facebookだけに限らずデジタル施策に頼り切っていたDTCブランドが従来メディアに回帰している傾向が面白いなと。

―なるほど。ここでのDTCブランドとは具体的にどういったブランドになりますか?

アイウェアブランドのワービー・パーカー(2010年創業)やメンズアパレルブランドのボノボス(2007年創業)などが有名どころです。こういった新興ブランドは、独自の流通システムやリアル店舗を持たず、オンラインのみで成長してきました。その陰にあるのは、GoogleやFacebookなどのデジタルプラットフォームの存在です。テレビCMは新興ブランドには手が出ない存在ですが、GoogleやFacebookの広告なら、個人でも購入可能です。それが今っぽいし、面白いですよね。

―確かに!ではなぜ、DTCブランドはテレビCMやリアル店舗などの従来型メディアに回帰し出しているのでしょうか?デジタル広告の効果が薄れてきたなどデジタルの問題なのでしょうか?

彼らもある程度大きくなって、さらなる拡大を求める際に、戦略の転換に迫られたのだと思います。デジタルではブランドセーフティの問題に注意する必要があるし、ストーリーを伝えるにも限界がありますから。デジタルで成長が鈍化した時に、テレビCMやリアル店舗で新しい顧客とのつながりや新しいストーリーの伝達が可能となるところに魅力を感じたのでしょう。あと資金力もついてきているので、マスプロモーションを実施する体力も出てきた。ブランドの規模が小さいと効率を重視したプロモーションになりますので。もちろん100%のシフトはないですが従来のメディアの良さもあり、それを試したいDTCブランドがアナログな手法に回帰していている印象です。今、大企業はデジタルシフトが進んでいますが、逆にデジタルオリジンの企業は従来メディアに回帰していて、対照的ですよね。

―DTCブランドはストーリーが大事になるんですか?ECのみなので安価格競争のイメージでした。

DTCブランドは元々ストーリーテリングを重要視しているブランドが多いんです。なんでこのブランドが始まったのか?誰に必要なのか?ターゲットが明確なブランドが多い。その反面、商品数が限られていたり、商品の狙いがピンポイントだったりするんです。創業者自身が欲しいと思っていたものを作ったという感じなので。

―言われてみたらそうですね。ネット通販は悩みに対して深い共感だったり、リアルなメッセージ・面白いニッチなコンセプトの商品が勝ち上がってきているイメージがありますね。

小規模なときはニッチな人に刺さるだけでよかったけど、だんだん規模が大きくなるにつれターゲットを広げる必要がありますからね。今のDTCブランドはアイディアと行動力があれば始められるから夢があるなと感じています。これからどんなブランドが出てくるか楽しみですね。

ーアイディアが浮かんだら即行動ですね!本日は貴重なお話ありがとうございました!

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今回お話を伺った長田さんが編集長を務めるDIGIDAYについてhttps://digiday.jp/

DIGIDAY[日本版]は、アメリカの「デジタルマーケティング戦略」情報サイト、DIGIDAY.com の日本版です。DIGIDAYでは日々、デジタル時代における「マーケティング」と「メディア」の関係性のドラスティックな変化を追いかけています。

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執筆者紹介

木塚みおd820eb55-a034-4e92-a37a-e26b1aa1a37a
I&S BBDO
デジタルコミュニケーションデザイングループ
シニアデジタルプランナー

PR会社、ファッション系広告代理店、デジタルエージェンシーを経てI&S BBDOデジタルプランナーとして2017年入社。化粧品、食品などのクライアントを担当。

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